ふくしま地域活動団体サポートセンター

NPO強化による地域活性化事業「NPO活動推進事業」

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特定非営利活動法人 環境ワーキンググループ伊達

日本の未来につながる活動を!

特定非営利活動法人環境ワーキンググループ伊達は、任意団体として誕生し、平成24年にNPO法人となった団体です。活動のきっかけは、現在の活動地域である伊達市保原町で昭和40年代に古川下流のリンゴ園で「黒リンゴ」※1が大きな話題となったことでした。

 

特定非営利活動法人
環境ワーキンググループ伊達

当時、県立保原高校の教師として化学クラブの顧問をしていた代表の菅野幸雄さんは、クラブ員と共に何故黒リンゴができるのかを調べました。結果、リンゴの木自体が病気にかかっているのではなく、近所の工場から出る排水が川で混ざり合い発生した硫化水素ガスと、散布する農薬の一成分が混じり合ったことが原因とわかりました。排水が流れ出る古川は川底が平らで流れがゆるやかだったため、排水が流れず攪拌し硫化水素を発生させていました。当時は工場から流れ出る液体などに対しての規制もなく、川が汚れる一方で、かつてここで生息していた蛍も姿を消していました。菅野さんは、水質を戻すことで作物への被害をなくし、希少動植物をもう一度もとの生態に戻そうと、環境を保全する活動を志したそうです

こうした活動を行ってきた中、平成23年3月11日に発生した東日本大震災に伴う原子力災害によりグループの活動は一切中止せざるを得なくなりました。目に見えない放射線に恐怖を抱く地域住民のためにできることはないかと考え、同年3月末より市内の主な地点を自主的に測定したり、住民の方々に放射線の基礎知識を話すなどの啓蒙活動を行いました。この活動が評価され、7月には市より業務委託を受け市内19地点を毎日測定し、今年で10年になります。長期間の測定により、放射線量はいずれの地点でも理論値よりも早く減衰していることが判明し、除染作業は有用であることを証明しました。

環境ワーキンググループ伊達は、これからもメンバー全員が自分たちの活動に誇りを持ち、継続に努めていきます。
※1 リンゴの表面に煤がついたように黒変する現象

◆2021年3月1日発行ニュースレターより◆

特定非営利活動法人 環境ワーキンググループ伊達
活動内容
自然環境及び住環境の調査事業を通じて、市民の環境改善活動への幅広い積極的な参加を促し、市民の環境改善活動活性化に寄与することを目的とする。
活動分野
⑦環境保全
⑨地域安全
⑲NPO等支援
住所
〒960-0635
福島県伊達市保原町半道49−2
連絡先

TEL.FAX:024-575-3645

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