ふくしま地域活動団体サポートセンター

NPO強化による地域活性化事業「NPO活動推進事業」

ⅲ NPOの運営

ⅲ NPOの運営

11.NPO法人の義務は?
NPO法人になると、法人として果たす社会的な責務が生じます。 ①NPO法による市民への情報公開(定款・事業報告書等)、所轄庁への法定書類の提出などが義務づけられます。 ②NPO法その他の法令、定款、会員の総意(総会等の議事項等)に沿って運営をしなくてはなりません。 ③NPO法に違反するような運営をしている場合、所轄庁から監督措置がなされます。 ④定期的に登記事務(財産又は役員等)が発生します。 ⑤課税の対象となります(法人住民税、法人税法上の収益事業に対する課税等) ⑥法人を解散した場合でも残余財産は社員に分配できません。
12.NPOに事務局は必要ですか?
NPOは社会的な事業を行う組織です。 常勤スタッフの有無にかかわらず、外部からの連絡がいつでもとれる体制にあることが大切です。 担当者が頻繁に変わることなく、継続的・安定的に仕事をしていることも重要です。 また組織として事業を実施している以上、情報が代表者や事務局の一部に独占されていることは避けなければなりません。組織内部での情報共有と連絡調整の仕組みをつくるとともに、それぞれが担当する業務の範囲や責任の所在を明確にしておくことも重要です。
13.事業の企画にあたって注意すべきことは?
まずNPOのミッションを明確にし、それを全員が共有していることが大切です。NPOの活動は社会に向けたものですから、 ミッションや活動の目的を、外部の人にもわかりやすい言葉で表現することも必要です。 また組織である以上、NPOの事業には継続性が求められます。 事業計画の立案にあたっては、個々の事業がミッションに照らしてふさわしいものであるかどうかのチェックをするとともに、全体としてバランスとメリハリを考えた中長期的な視点も必要となります。
14.団体や事業を多くの人に知ってもらうためには?
広報は重要な取り組みの一つです。 上手な広報は、講座やイベントの参加者を増やすことはもちろん、共感を得て会員獲得につながったり、 活動の協力者や寄附者を得ることにつながったりすることもあります。 NPOの広報にはいくつかの方法があります。 まずはじめは、チラシ、活動を定期的に伝える会報・ニュースレターと、運営体制や実績などがわかる団体のパンフレットを揃えることが重要です。 ホームページやFacebook、Twitterなど、ウェブを使った広報は、費用もかからず、即時性もあって、有効な方法です。 ウェブについては常に更新する手間を惜しまないことが重要です。 講座やイベントにあたっては、新聞やテレビ・ラジオなど、とくに地元のマスコミに取材の依頼をし、 話題として取り上げてもらえるように働きかけることも重要です。
15.NPOの収支は?
NPOの場合、行政のように税金として資金を調達する仕組みがあるわけではないので、自分たちの使命に即した活動を実施・継続するためには、自分たちで、さまざまな手段や工夫を用いて、資金を確保しなければなりません。 まず自分たちが使命と考える社会的課題を解決するための事業計画を決め、何に、どのような資金が、いくら必要なのかを明確にして、資金調達の作戦を立てていくことが大切です。 NPOのおもな資金源としては、①会費、②寄附、③事業収入、④補助・助成、⑤受託の5つがあります。 このうち、①②③は、調達する時期や金額を設定したり、使途を決めたりできるなど、自由度が高いのが特徴です。 一方、④と⑤は、ある程度まとまったお金を得ることができますが、得ることができる時期や年数、使い道に制約が多いという特徴があります。 一方、団体の活動を進める上で必要な経費には、家賃・人件費、事務経費、総会や理事会の開催費、広報費、研修費など、団体の維持や管理に要する「管理費」と、イベントなど個別の事業の実施に要する「事業費」の2種類があります。
16.助成金の情報はどこにある?
各種の助成金の情報源としては、助成財団センター(http://www.jfc.or.jp/)やシーズ(http://www.npoweb.jp/)のホームページ、助成財団センターが発行する「助成財団—NPO・市民活動のための助成金応募ガイド」などがあります。 市民活動サポートセンターや社会福祉協議会などでも、助成金の情報を紹介しています。 申請書の書き方についてわからないことがあれば、市民活動サポートセンターや中間支援NPOに相談するといいでしょう。 助成金を獲得できる申請書を書くためには、団体のミッションや企画の目的をきちんと明文化し、他者に理解してもらわなければなりません。 申請書をつくること自体が団体のステップアップにつながります。

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